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絵空

えそら
名詞
1
標準
文例 · 用例
小説は絵空事と昔からきまっている。
太宰治 花吹雪 青空文庫
銀杏の根本で繙いた、不思議な書物の中にある、 妾の女王の絵姿は、絵空事ではなかったか。
夢野久作 白髪小僧 青空文庫
蝉始メテ鳴ク鮠釣る頃の水絵空(七月十五日)六十五○病気になつてから既に七年にもなるが、初めのうちはさほど苦しいとも思はなかつた。
正岡子規 病牀六尺 青空文庫
「真実生きているはずの絵なのだが――」「ほんに、すっかり生きている――絵空ごとと世に言って、不可能ものを、作り出すことにたとえるが、若しこのように美くしい、真ものの人間が、たった一人でも此の世にいたなら――」 と、言う片里の言葉を、引取るように露月が言いました。
三上於兎吉 艶容万年若衆 青空文庫
澄み透るような静かな陽射し、このさまをみては武陵桃源という文字もありそうなことだと思うし、白髪の仙人が瑟をもった童児を従えている図も絵空ごととは思えない風景である。
上村松園 中支遊記 青空文庫
それなのに、俊徳丸はあくまでも若様で、玉手はどこまでも奥方風であるが、さう言ふ歌舞妓の絵空ごとを離れて、作者の計画に沿うた性根を考へた演出を工夫してもいゝと思ふ。
折口信夫 玉手御前の恋 青空文庫
なんという絵空ごとだ。
ДУЭЛЬ 決闘 青空文庫
敢えて絵空事なんぞと言う勿れ。
永井荷風 妾宅 青空文庫