陶々
陶々
名詞
標準
文例 · 用例
打見れば面目爽に、稍傲れる色有れど峻くはあらず、しかも今陶々然として酒興を発し、春の日長の野辺を辿るらんやうに、西筋の横町をこの大路に出で来らんとす。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
ゆうべは座談会で、日比谷の陶々亭を出ようとしたら雨になっていたので、あらと思い、雨の音を珍しくききながらいい心持で眠りました。
— 一九四一年(昭和十六年) 『獄中への手紙』 青空文庫
四月二十四日(土曜) 陶々亭日本評論座談会。
— 一九三七年(昭和十二年) 『日記』 青空文庫
…… そうですとも、いよいよもって放っておけないことになったから、近いところで、むりやり赤坂の陶々亭へひっぱって行って、支那卓の前へおしすえたものなのよ……志貴子に志貴子だと白状させるぐらいのことは、わけはないと思って、軽く踏んでかかったんですけど、てんで、歯がたたないの。
— 久生十蘭 『姦(かしまし)』 青空文庫
ちょっとお手洗に行っている間に、二人の間に早いとこ夕食でもする約束ができてしまったわけ……そうですとも、いよいよもって放っておけないことになったから、近いところで、むりやり赤坂の陶々亭へひっぱって行って、支那卓の前へおしすえたものなのよ。
— 久生十蘭 『猪鹿蝶』 青空文庫
陶々子がいやこの坂ばかりにて一ぢやといふ。
— 永井荷風 『江戸芸術論』 青空文庫
一月二十日(土曜) 十二時に、日比谷の陶々亭へ、滝村・斎藤・菊田・上山・平野を、二月作品打合せのため呼んだのだ。
— 昭和十五年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
陶々亭の三円の定食が、中々食へる。
— 昭和十五年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫