あぶり出し
あぶりだし
名詞名詞-の形容詞
標準
invisible writing revealed by applying heat
文例 · 用例
さーっと鏡の中の顔が消えて、あぶり出しのようにまた現われたりする。
— 梶井基次郎 『泥濘』 青空文庫
その辻占は、あぶり出し式になって居ります。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
ところが新聞では駆落が平面になって、一枚の紙に浮いて出るだけで、云わばあぶり出しの駆落だから、食べたって身にはならない。
— 夏目漱石 『坑夫』 青空文庫
若い頃より地質学、天文学、化学における赫赫たる奇妙な新発見を学び、大自然が懐中に隠す幽かな秘密をあぶり出し、天と地に記された言葉を見いだして愛読してきた。
— A. キングスフォード A. Kingsford 『犬酸漿』 青空文庫
その他、あぶり出し、隠顕インクの使用による秘密通信、音楽による代用法、楽譜の暗号、縄や紐の結び目による代用暗号法、暗号としての神代文字など、いろいろあるが、大体の種目は以上につきると思う。
— 江戸川乱歩 『探偵小説の「謎」』 青空文庫
わずか二日まえに――あの蜻蛉売りの久助の家に泊った晩――そこの行燈に書き残してあった日本左衛門の文字が、ともすると、お蝶の胸に、あぶり出しのようにういて出ます。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
「今、ある薬品をかけてあぶりだしたら、こんな絵があらわれたのです。
— 小酒井不木 『深夜の電話』 青空文庫
藍と薄曇美しき水だしあぶりだしの包装紙、縁日の葡萄餅屋が絵行燈の朱と萌黄と薄むらさき、大経師が店先の組上燈籠三枚続きのいのちにも似ると云つたら分るか。
— 正岡容 『寄席風流』 青空文庫
作例 · 標準
その手紙はあぶり出しで秘密のメッセージを隠していた。
スパイ映画ではあぶり出しの技法が使われる。
警察はあぶり出しで証拠書類を検出する。
科学捜査の教科書ではあぶり出しの方法が説明される。