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小溝

しょうこう
名詞
1
標準
文例 · 用例
虫の声 垣根の朝顔やう/\小さく咲きて、昨日今日|葉がくれに一花みゆるも、そのはじめの事おもはれて哀れなるに、松虫すゞ虫いつしか鳴よわりて、朝日まちとりて竈馬の果敢なげに声する、小溝の端、壁の中など有るか無きかの命のほど、老たる人、病める身などにて聞たらば、さこそ比らべられて物がなしからん。
樋口一葉 あきあはせ 青空文庫
そんな風だから、突拍子もない小溝、幅一尺あるかなしの小溝に釣針を流しながら、無心に歩いて行ったりする。
葉山嘉樹 信濃の山女魚の魅力 青空文庫
天竜河にしろ、それに流入する支流小溝などみな急流である。
葉山嘉樹 信濃の山女魚の魅力 青空文庫
一度は、やはり二尺幅位の小溝で、六寸位の山女魚が、上流を向いて、じっとしているのを見付けた。
葉山嘉樹 信濃の山女魚の魅力 青空文庫
海岸に小溝のように深く雪道が踏み固められてあった。
葉山嘉樹 海に生くる人々 青空文庫
澤山の旅館の浴槽を充たしてなほ餘りがあると見えて、惜氣もなく道端の小溝に溢れ流れ下つて溪流に注いで居る。
寺田寅彦 伊香保 青空文庫
二人はいい中で居るらしい、一目見て様子で知れる、」「ほう、」 と唐突に声を揚げて、男衆は小溝を一つ向うへ跳んだ。
泉鏡花 南地心中 青空文庫
その他名も知れぬ細流小溝に至るまで、もしこれをよそで見るならば格別の妙もなけれど、これが今の武蔵野の平地高台の嫌いなく、林をくぐり、野を横切り、隠れつ現われつして、しかも曲りくねって(小金井は取除け)流るる趣は春夏秋冬に通じて吾らの心を惹くに足るものがある。
国木田独歩 武蔵野 青空文庫