遠来の客
えんらいのきゃく
表現名詞
標準
visitor from afar
文例 · 用例
遠来の客へのコンプリメントででもあるかのように。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
式台まで見舞うのもかえって人騒せ、主人に取次もしようなら、遠来の客、ただ一泊だけもと気あつかいをされようと、遠慮して、道案内を返し、一人、しょぼしょぼ、濡れて出て、黒島道へかかろうとする、横筋の小川の畝をつたって来て、横ざまに出会した男がある。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
――今朝、旅籠屋で、朝酒を一|銚子で、ちと勢のついた処へ、内儀が速に訪ねて来て、土地子の立役者はありながら、遠来の客をもてなしのそのお悦の案内で、町の最も高台だという公園へ、錦葉を観に出掛けた。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
東京ならば牛鍋屋か鰻屋ででもなければ見られない茶ぶだいなるものの前に座を設けられた予は、岡村は暢気だから、未だ気が若いから、遠来の客の感情を傷うた事も心づかずにこんな事をするのだ、悪気があっての事ではないと、吾れ自ら頻りに解釈して居るものの、心の底のどこかに抑え切れない不平の虫が荒れて居る。
— 伊藤左千夫 『浜菊』 青空文庫
遠来の客なる自分のために其壮夫も亦猟の噺をした。
— 長塚節 『しらくちの花』 青空文庫
「捨さん、お前さんもまた玄関の方から御案内すれば可いのに」 と田辺の姉さんもそこへ出て来て、半ば遠来の客を持成顔に、半ば捨吉を叱るように言った。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
黒い仏蘭西風の衣裳を着けた背の低いお婆さんは物静かな調子で一々遠来の客を迎えた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
「それはもうよく分っているんです」 大村は角井や田中ににやりと目配せをしてみせ、それから遠来の客もあることなので自分が朝鮮にいて如何に朝鮮人のためを思っているかを身をもって示さねばならぬと考えた。
— 金史良 『天馬』 青空文庫
作例 · 標準
「遠来の客を迎え入れるのは、大変光栄なことです。」
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彼女は遠来の客のために、手作りの郷土料理を振る舞った。
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はるばるニューヨークから、遠来の客が我が社を訪れた。
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