煮しめ
にしめ
名詞
標準
dish of vegetables, konnyaku, etc. simmered in soy sauce and water until the liquid is almost gone
文例 · 用例
それからゴーホを煮しめたとでも云ったしょうな「深草」や、田舎芝居の書割を思い出させる「一力」や、これらの絵からあらを捜せばいくらもあるだろうし、徒らに皮相の奇を求めるとけなす人はあるだろうが、しかし何と云ってもどこか吾人の胸の奥に隠れたある物、ある根強い要求に共鳴をさせるところがありはしまいか。
— 寺田寅彦 『帝展を見ざるの記』 青空文庫
灯を入れて、更めて、町奉行が、余の事に、櫓下を胡乱ついた時と、同じやうな状をして見せろ、とな、それも吟味の手段とあつて、屑屋を立たせて、笊を背負はせて、煮しめたやうな手拭まで被らせた。
— 泉鏡花 『妖魔の辻占』 青空文庫
時雨らしく照ったり降ったりしていた雨の脚も、やがてじめじめと降り続いて、煮しめたようなきたない部屋の中は、ことさら湿りが強く来るように思えた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
午の赤飯、煮しめも食べ終つて、午後は雨もよほしで外出も出来ませんかつたから雑誌のよみかけを読まうと母に相談し、さてある社会改革者の事業の一段に読み及ぼして、「此黄金機会を外さず」といふ一句へ来升と、書物を下へ置いて、母の顔を覗き、質問いたし升た。
— 若松賤子 『黄金機会』 青空文庫
しかし源次が、「そのくらゐなのは、丸ツこのまま生醤油で煮て、きりつと煮しめりや、こなな旨いものはさうたんとはないぜ。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
じゆんの作つた辨當の菜は、ゆうべの殘りの蒟蒻と里芋の煮しめであつた。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
一力、すみ屋なんて、醤油で煮しめたみたいな艶が、底光りにびかびかしてるよ。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
胡麻鹽の握飯、椎茸、高野豆腐、海老、竹輪、菎蒻の煮しめが皆の前へ配られた。
— 木下利玄 『山遊び』 青空文庫
作例 · 標準
祖母が作った煮しめは、味がよく染みていてとても美味しい。
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お正月には、たくさんの種類の野菜を使った煮しめが食卓に並ぶ。
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彼の得意料理は、干し椎茸の出汁が効いた優しい味の煮しめだそうだ。
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