巨岩
きょがん
名詞
標準
huge rock
文例 · 用例
文字どおりの角の巨岩が相対し重積して、懸崖の頂きにあるのだ。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫
天正十一年五月、秀吉は諸国から大木巨岩を集め、三十余国からの人夫を使役して、大坂に大規模な築城工事を起し、翌年の八月に殆んど竣工した。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
その山は麓から絶頂まで樹木がぎっしり生えていて、ところどころに巨岩が散らばっていて、その岩は地面の上にただごろごろころがっているらしく、たいていはよりかかっている樹木に支えられて、やっと下の谷底へ転落しないでいるのだ。
— THE GOLD-BUG 『黄金虫』 青空文庫
崩れた山は、何百貫、何千貫の巨岩や、尖ったのや、平ったいのや、砂や、土などに分散して、重なり合い、鉄道線路の掘鑿に一杯になって、土止めに残された岩塊を溢れ出て、報償道路の防塞でかろうじて、食い止めていた。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
これはまるでアリが大樹を動かそうとし、子供が巨岩を除こうとするようなことで、その能く出来ないことはいうまでも無い。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
罅裂の入った巨岩が其処に立っていると見れば、それはぼろぼろとした緑青色の苔を纏うた何やらの樹の幹であるのだ。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
そしてそれがわかると同時に私の頭は、突然巨岩にぶっつかったような状態に陥った。
— 平林初之輔 『秘密』 青空文庫
あしたは、またこの流れをいつもの処まで溯つてやらう、彼女等も行きたかつたら案内しても関はない、自分が発見した多くの巨岩奇石を、そして自分がそれらに与へてある名称のいはれなどを説明してやつても好い――などと彼は思つた。
— 牧野信一 『山を越えて』 青空文庫