黒書
こくしょ
名詞
標準
文例 · 用例
三階==黒書院の大床。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
出迎のものの口から、お客の老中方が揃って数寄屋に入ったことを聞いた頼宣は、挨拶に出かけようとして、居間を出て黒書院を通りかかった。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
そして黒書院と白書院とのなかにある廊下に来かかると、そこの杉戸の前に、若狭守が一人立っていた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
大老阿部伊勢守は、黒書院控の間の、床の前に、ただ一人で、膝へ両手を置いて、瞑目していた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
勤労者に白書を出して、青書や黒書はどういうひとたちに向って出しているのか、とききたい気もした。
— 宮本百合子 『ほうき一本』 青空文庫
黒書院溜で老中列座の上、大目附稲生|下野守から書附をもって、式部大輔儀常々不行跡に付、隠居被仰付候急度相慎可罷在候、且、大手先屋布被召上、池之端下屋布居住可仕候 という御達があった。
— 久生十蘭 『鈴木主水』 青空文庫
君臣の別を紊ることは、加藤家の問題ではなく、公儀自身に影響する問題であるとともに、黒書院に居流れた人々の、立場は、加藤明成と皆同じであった。
— 長谷川伸 『討たせてやらぬ敵討』 青空文庫
すると黒書院から染谷靱負の出て来るのが見えた。
— 山本周五郎 『初夜』 青空文庫