室数
しつすう
名詞
標準
文例 · 用例
「室数は幾つばかりあれば可くって?
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
一体昔の大名の別邸を取払った幾分の造作が残ったのに、件の洋風の室数を建て増したもので、桃色の窓懸を半ば絞った玄関|傍の応接所から、金々として綺羅びやかな飾附の、呼鈴、巻莨入、灰皿、額縁などが洩れて見える――あたかもその前にわざと鄙めいた誂で。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
木戸があって玄関まであって室数が七ツばかり、十畳敷の座敷には袋戸棚、床の間づき、時代にてらてら艶が着いて戸棚の戸なんぞは、金箔を置いて白鷺が描いてあろうという大したもんです。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
」 室数多けれども至って人寡少なる深川の館は、その夜より賑わしくなれり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
この踊り場から応接間と寝室数室に通じていて、カニンガム親子の部屋もそこに含まれていた。
— THE REIGATE PUZZLE 『ライギット・パズル』 青空文庫
そして友人の助力などで、とにかく其の古屋に永久落着くことになつて、一時|吻としたのであつたが、それだけの室数では、何うにも遣繰りのつかないことが、その後一層彼の頭脳を悩ました。
— 徳田秋声 『風呂桶』 青空文庫
□一室数人一鉢数人一燈数人。
— 種田山頭火 『四国遍路日記』 青空文庫
このアパルトマンの「最新式」は、要するに四階のところを五階にして、室数をふやしたための云いわけにすぎなかった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫