軌を一にする
きをいつにする
表現動詞-サ変-する
標準
to concur
文例 · 用例
そう考えれば科学者の欲求は芸術家の創作的欲望と軌を一にする訳である。
— 寺田寅彦 『科学上の骨董趣味と温故知新』 青空文庫
粮と温石と凍餓共に救う、万全の策だったのである、けれども、いやしくも文学者たるべきものの、紅玉、緑宝玉、宝玉を秘め置くべき胸から、黄色に焦げた香を放って、手を懐中に暖めたとあっては、蕎麦屋の、もり二杯の小婢の、ぼろ前垂の下に手首を突込むのと軌を一にする、と云って斥けた。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
良策の用いられざるや、古今敗亡のそれこそ、軌を一にする処である。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
洋画家アンリー・ルッソーが徹底的写実を追求して行つて、却つて象徴的手段に行き着いたのと、郷倉氏の『草辺二題』はその軌を一にするものがある。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
横光利一の騒音の賛美もそれと軌を一にする。
— 平林初之輔 『昭和四年の文壇の概観』 青空文庫
――「自然科学も社会科学も共に科学である限り、軌を一にする」、何れも斉しく生活へ近く又夫から縁遠い。
— ――岡邦雄氏に答える―― 『再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて』 青空文庫
この関係はちょうど眼のないものが骨董を見ると、ただ薄汚いとか、剥げチョロけていて、ムサクルシイとかいう風にのみ見えて、どうしても、なるほど美しいものであるとは肯けないのと軌を一にする。
— 北大路魯山人 『現代能書批評』 青空文庫
これはあたかも実際生活における行為と、芝居において演ずる所作とが同じであってはならないのとまったく軌を一にする。
— 北大路魯山人 『料理芝居』 青空文庫