広長舌
こうちょうぜつ
名詞
標準
long talk
文例 · 用例
その日より、滝のほとりに、ささやかな安居の地を求めて、そこへ飛花落葉を積み重ね、正身の座を構えると共に、心神をすまして音なしの音を聞かんとすることが、この法師の早天暁の欠かさぬつとめ、世間は暫く彼の広長舌から免れるの自由を得ました。
— 椰子林の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
君|広長舌を掉い無碍弁を恣にして頻に居士の耳を駭かす。
— 序 『松の操美人の生埋』 青空文庫
」(古松は般若を談じ、幽鳥は真如を弄ぶ)とあるも、「渓声便是広長舌、山色豈非清浄身。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
」(渓声すなわちこれ広長舌、山色あに清浄身にあらざらんや)とあるも、「青青翠竹尽是真如、鬱鬱黄華無非般若。
— 井上円了 『通俗講義 霊魂不滅論』 青空文庫
広長舌は必ずしも弁信法師の専売ではない、ということはわかるのですが、いったい今時、船をこんなにまで急がせながら、乗り手ときてはこの通りの悠長さ、それに第一、女性の方は女王であり、男性の方はその総参謀長であるべき身が、二人ともに山を出てしまったのでは、留守のことも思われるではないか。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
弁信法師も広長舌を弄することなく、宇治山田の米友も啖呵を切る遑が与えられない。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
本来ならば、沈黙は沈黙として、ひとたび舌根が動き出して、言説の堤が切れた以上は、のべつ幕なし、長江千里、まくし立て、おどし立て、流し立て、それは怖るべき広長舌を弄するこのお喋り坊主が、ただ、「はい」だけで食いとまったことこそ、今までの中での最大驚異に価する。
— 山科の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
弁信法師のせっかくの広長舌も、なんとなく出端を失い、光芒を奪われたかのような後退ぶりです。
— 山科の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
標準
long tongue (one of the thirty-two marks of a great man)