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尖り

とがり
名詞
1
標準
文例 · 用例
また山の頭のギザギザは、白くなったために、輪廓がハッキリして、一本一本の尖りまで見える。
小島烏水 高山の雪 青空文庫
」 スポンと栓を抜く、件の咳を一つすると、これと同時に、鼻が尖り、眉が引釣り、額の皺が縊れるかと凹むや、眼が光る。
泉鏡花 茸の舞姫 青空文庫
」 や、もうその咳で、小父さんのお医師さんの、膚触りの柔かい、冷りとした手で、脈所をぎゅうと握られたほど、悚然とするのに、たちまち鼻が尖り、眉が逆立ち、額の皺が、ぴりぴりと蠢いて眼が血走る。
泉鏡花 茸の舞姫 青空文庫
…… 頤骨が尖り、頬がこけ、無性髯がざらざらと疎く黄味を帯び、その蒼黒い面色の、鈎鼻が尖って、ツンと隆く、小鼻ばかり光沢があって蝋色に白い。
泉鏡花 燈明之巻 青空文庫
高靴の踵の尖りを見ると、そのままポンと蹴て、馬に騎って、いきなり窓の外を、棟を飛んで、避雷針の上へ出そうに見える。
泉鏡花 薄紅梅 青空文庫
K君は病と共に精神が鋭く尖り、その夜は影がほんとうに「見えるもの」になったのだと思われます。
――或はKの溺死 Kの昇天 青空文庫
眼が窪んで、尖り鼻が鳶のように見える男ですが、たゞせか/\としているだけで猛悪なところはありません。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
その足さきはまるで釘抜きのように尖り黒い診察鞄もけむりのように消えたのです。
宮沢賢治 ひのきとひなげし 青空文庫