懲りずま
こりずま
形容動詞
標準
文例 · 用例
沈みしも忘れぬものを懲りずまに身も投げつべき宿の藤波 と歌いながら院はお悩ましいふうで戸口によりかかっておいでになるのを、中納言の君はお気の毒に思っていた。
— 若菜(上) 『源氏物語』 青空文庫
身を投げん淵もまことの淵ならで懸けじやさらに懲りずまの波 と女は言った。
— 若菜(上) 『源氏物語』 青空文庫
」 庸三は懲りずまに、また葉子に逢いに行った。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
婚礼|談が出るようになってから、作は懲りずまに善くお島の傍へ寄って来た。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
婚礼談が出るようになってから、作は懲りずまに善くお島の傍へ寄って来た。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
「死にはしないぞ」 不思議な事にはそのぶっ倒れた男を見るにつけて、また漁夫たちの不安げな様子を見るにつけて、君は懲りずまに薄気味悪くそう思いつづけた。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
喜平は番頭に叱られ、茂八は主人に叱られたのであるが、それが近所にも知れ渡って、自分たちが弱虫であるように云いはやされるのが、如何にも残念でならないので、どうかして自分たちをおびやかした獣の正体を見あらわしてくれようと、二人は相談の上でまた懲りずまに清水山探検を試みた。
— 柳原堤の女 『半七捕物帳』 青空文庫
彼は猶懲りずまにこの目覚き美形の同伴をさへ暫く目送せり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫