蓄音器
ちくおんき
名詞
標準
文例 · 用例
窓硝子に映つた自然の外景を、その一瞬間の姿のままで、永久に印畫しておきたいといふ夢想から、今日の飛行機や、蓄音器や、電話や、寫眞機やが發明された。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
隣の部屋からキンキン早すぎる廻転の安蓄音器が、きしりわめく。
— 太宰治 『音について』 青空文庫
靄で蝋管の出来た蓄音器の如く、かつ遥に響く。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
隣の部屋からキンキン早すぎる回転の安蓄音器が、きしりわめく。
— 太宰治 『音に就いて』 青空文庫
私たちのなかでは、ほんたうのオーケストラを、見たものも聴いたことのあるものも少なかったのですから、もちろんそれは町の洋品屋の蓄音器から来たのですけれども、恰度そのやうに冷い水は流れたのです。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
私たちのなかでは、ほんとうのオーケストラを、見たものも聴いたことのあるものも少なかったのですから、もちろんそれは町の洋品屋の蓄音器から来たのですけれども、恰度そのように冷い水は流れたのです。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
支那料理屋で蓄音器が鳴つてゐた。
— 梶井基次郎 『太郎と街』 青空文庫
漆喰の土間の隅には古ぼけたビクターの蓄音器が据えてあって、磨り滅ったダンスレコードが暑苦しく鳴っていた。
— 梶井基次郎 『ある崖上の感情』 青空文庫