適意
てきい
名詞
標準
文例 · 用例
適意――自適――この言葉にふくむニユアンスが、すなはち、私のニユアンスだ、――かういふ生活もないことはない。
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
卒業の後も、衣食の煩なしに、講読の利益を適意に収め得る身分を誇りにしてゐた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
卒業の後も、衣食の煩なしに、購読の利益を適意に収め得る身分を誇りにしていた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
濃く甘く、湯加減に出た、重い露を、舌の先へ一しずくずつ落して味って見るのは閑人適意の韻事である。
— 夏目漱石 『草枕』 青空文庫
四月一日洛中新居適意多此地曾居住 此の地曾て居住、江山故舊情 江山故旧の情。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
もし、たれびとにてもこれを試みんと欲せば、行灯にてもランプにても、または柱にても、適意のものに対して五分ないし十分間、合掌礼拝すべし。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
もしその場所水浜なれば、当日端舟と楽隊とを用意し、会するものみな弁当を携えともに水を渡りて、あらかじめ期したる場所に至り舟をとどめて、男女適意に野遊をなし、晩に至りて再び舟に乗じて帰る。
— 井上円了 『欧米各国 政教日記』 青空文庫