知らず知らず
しらずしらず
副詞
標準
unconsciously
文例 · 用例
そうしてその後二、三回の電車の道中に知らず知らず全巻を卒業してしまったのである。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
彼等の銃剣は、知らず知らず、彼等をシベリアへよこした者の手先になって、彼等を無謀に酷使した近松少佐の胸に向って、奔放に惨酷に集中して行った。
— 黒島伝治 『橇』 青空文庫
淋しさと、心もとなさと、不安は、知らず知らず彼等を襲ってきた。
— 黒島傳治 『前哨』 青空文庫
それに従って、彼の身体には、知らず知らず醤油の臭いがしみこんできているのだった。
— 黒島傳治 『まかないの棒』 青空文庫
眼光鋭く、意気激しく、いずれも拳に力を籠めつつ、知らず知らず肱を張りて、強いて沈静を装いたる、一室にこの人数を容れて、燈火の光|冷かに、殺気を籠めて風寒く、満洲の天地初夜過ぎたり。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
このように外界を標準として外界を判断する事は何も物理学者をまたない、だれでも日常知らず知らずに行なっている事である。
— 寺田寅彦 『物理学と感覚』 青空文庫
日常茶飯の世界のかなたに、常識では測り知り難い世界がありはしないかと思う事だけでも、その心は知らず知らず自然の表面の諸相の奥に隠れたある物への省察へ導かれるのである。
— 寺田寅彦 『化け物の進化』 青空文庫
絵の中にいる人間とかいている自分との間には知らず知らずの間に一種の同情のようなものが生じて来るような気がしだした。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
作例 · 標準
知らず知らずのうちに、私も彼のペースに乗せられていた。
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長い付き合いの中で、知らず知らずのうちに互いに影響し合っていた。
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知らず知らずのうちに、季節は冬から春へと移り変わっていた。
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