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銀主

ぎんしゅ
名詞
1
標準
文例 · 用例
銀主を見つけて、採取するのもよし、転売しても十倍の値にはなるとの話に、丹造の眼はみるみる光り泪一つこぼさず、三味線の心得あるを倖い、お千鶴をしかるべきところへ働きに出した。
織田作之助 勧善懲悪 青空文庫
ちょっと聞くと大層贅沢なようだが、藤十郎の考えでは、芝居に出ているうちは、自分の身体は銀主方と見物衆のもので、自分ひとりのものではないはずだから、つねに飲みつけない水を飲んで、腹をこわしてもとの用心から、賀茂川の水を取り寄せたまでのことなのだ。
薄田泣菫 艸木虫魚 青空文庫
わしが逢坂の水を汲ませるのも、それと同じわけで、つまりは銀主方と見物衆とを大切に思うからのことなんだ。
薄田泣菫 艸木虫魚 青空文庫
その外銀主と称える平田、呉服商の吉沢、三宅、などいうのが出入した。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
銀主というのは、大阪以外この京都でも藩主が借金をした、その債主で、今では金も無くなりただ昔の名義で扶持を貰っている者である。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
追々各地を廻り、同年暮サンフランシスコ興行中、銀主三与吉の家族多勢なるを好まず、演芸に必要なる者を残し、他を船にのせて送り返さんとす。
その四 ああ無情 明治開化 安吾捕物 青空文庫
三与吉怒りて銀主を殺害せんとして大負傷を負わしめ彼の地の警官に捕縛せられたるに自殺して果てたり。
その四 ああ無情 明治開化 安吾捕物 青空文庫
ついで、大老暗殺が実現すれば、天下の人心動揺して金銀融通もとまり、米価高騰するに相違ないから、密事を知らぬ諸国諸家が騒ぎ立てない今の内に、然るべき器量人を大阪へ差立てて、銀主から借りられるだけ借入れさせ、軍費の備をしておくこと肝要である旨。
服部之総 志士と経済 青空文庫