活水
かっすい
名詞
標準
文例 · 用例
近辺の農村を廻って歩いていると、農村の生活水準がだんだん下って行くのが分る。
— 小林多喜二 『不在地主』 青空文庫
彼は銀行に勤めてゐる關係上、何時も裏からではあつたが、眞に革命的な理論をつかんで、皆と同じやうに實踐に參加してゐたが、その色々な環境と生活からくる膚合ひから云つて、低い生活水準にゐる勞働者とはやつぱりちがはざるを得なかつた。
— 小林多喜二 『一九二八年三月十五日』 青空文庫
「湖水の自然の中に於ける務めは、使命は、何であらうか、と、ミシュレは訊く、それは野水を受けいれて、活水にすることである」。
— 吉江喬松 『山岳美觀』 青空文庫
もしそれ更に一歩を進め、こゝ二、三年のうちに国を挙げてソヴエット組織にでも移ることが出来たなら、それから四、五年の内には、戦前の生活水準を回復することが出来、その後はまた非常な速度を以て民衆の福祉は向上の一路を辿ることともならう。
— 河上肇 『小国寡民』 青空文庫
現在の世界の文明が到達している技術と資源開発の程度でさえも、地球は今日の全人口の四倍を、それも良好な生活水準で維持することが出来ると、学者は云っているそうだ。
— 宮本百合子 『今日の生活と文化の問題』 青空文庫
間にたって利益を吸いとる者のない生産のための生産をやっているのだから、根本は一般勤労者の生活水準を高めるのが目的だ。
— 宮本百合子 『「鎌と鎚」工場の文学研究会』 青空文庫
生活水準、労働条件は悪化するばかりだ。
— 宮本百合子 『なぜソヴェト同盟に失業がないか?』 青空文庫
一般人の生活水準の低下と社会的自主性の低減は、日本のブルジョア文学の独特な伝統が、ヨーロッパのイッヒ・ロマンとはまた異った歴史性をもつ私小説について自我の啓発、探求をもとめているにかかわらず、遂に芸術の中に語るに足るだけの自我の内容と発動とを、作家生活の実質から喪失させてしまっているのであった。
— 宮本百合子 『文学における今日の日本的なるもの』 青空文庫