惰
だ
名詞
標準
文例 · 用例
僕のやうな人間が、もし自然のままの傾向で惰力して行つたら、おそらく辻潤や高橋新吉のやうな本格的のダダイストになつたにちがひない。
— 萩原朔太郎 『ニイチェに就いての雑感』 青空文庫
實例としても、自由詩の多くは散文的惰氣に類して、その眞に成功し、詩としての十分な魅惑を贏ち得たものは、僅かに少數を數へるに過ぎない。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
ああなんといふ幻覺だらうとりとめもない怠惰な日和が さびしい涙をながしてゐる。
— 萩原朔太郎 『蝶を夢む』 青空文庫
永遠に、怠惰に、眠たげに北方の馬市場を夢の中で漂泊いながら。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
われの如き怠惰の生徒ら、今も猶そこにありやなしや。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
怠惰の暦いくつかの季節はすぎもう憂鬱の櫻も白つぽく腐れてしまつた。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
なんといふ怠惰な日だらう運命はあとからあとからとかげつてゆきさびしい病鬱は柳の葉かげにけむつてゐる。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
わたしは獸のやうに靴をひきずりあるいは悲しげなる部落をたづねてだらしもなく 懶惰のおそろしい夢におぼれた。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫