田夫野人
でんぷやじん
名詞
標準
rustic
文例 · 用例
門外漢の田夫野人の言葉でも古名人の境界を伝えている事が屡々あるのだから。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
妻の手前ながら定めて断腸の思いなりしならんに、日頃|耐忍強き人なりければ、この上はもはや詮方なし、自分は死せる心算にて郷里に帰り、田夫野人と伍して一生を終うるの覚悟をなさん。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
おのれのやうな奴が懲役に行かずに、内の……内の……雅之のやうな孝行者が……先祖を尋ぬれば、甲斐国の住人|武田大膳太夫信玄入道、田夫野人の為に欺かれて、このまま断絶する家へ誰が嫁に来る。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
馬琴の衒学癖は病膏肓に入ったもので、無知なる田夫野人の口からさえ故事来歴を講釈せしむる事が珍らしくないが、自ら群書を渉猟する事が出来なくなってからも相変らず和漢の故事を列べ立てるのは得意の羅大経や『瑯※代酔篇』が口を衝いて出づるので、その博覧強記が決して俄仕込にあらざるを証して余りがある。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
そも/\天狗流の奥儀を保つためには、全く兵術の心得などは弁へぬ田夫野人に剣を持たせて最も自由勝手な戦ひを演ぜしめ、それらの太刀先や振舞ひの間から真に新奇な型を発見して之を奥義の巻物のうちに加へるといふのが代々の当主の役目として掟となつてゐる。
— 牧野信一 『天狗洞食客記』 青空文庫
常識に基いた穏健な実着な思想といわんよりは寧ろローマンチックな奇抜な事を言い出したので田夫野人も趣味を以てこれに耳を傾け、従ってその説の弘まり方も非常に早く、その代りに誤解もまた多くあった。
— 新渡戸稲造 『デモクラシーの要素』 青空文庫
世の中で何の名もなく位もないいわゆる田夫野人であっても、その思うところ欲するところは王侯貴族に劣らぬものが沢山ある。
— 新渡戸稲造 『自由の真髄』 青空文庫
高位大官といはず、田夫野人といはず、一律に父母に絶對的服從を行ふことが、支那の特色で、又支那の國粹である。
— 桑原隲藏 『支那の孝道殊に法律上より觀たる支那の孝道』 青空文庫
作例 · 標準
彼は都会育ちだが、田夫野人のような素朴な心を持っている。
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彼の荒っぽい言葉遣いは、まるで田夫野人のようだと評された。
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ああ、まるで田夫野人だ。もう少し都会的な振る舞いを覚えるべきだよ。
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