味得
みとく
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
appreciating fully (e.g. work of art)
文例 · 用例
現実をありのままに把握することが、また、味得さるべき体験を論理的に言表することが、この書の追う課題である。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
それを機会として彼は彼自身の「内官」によって「いき」の存在を味得しなければならない。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
同時にまたその時以来、僕は物質の窮乏などというものが、精神の牢獄から解放された自由の日には、殆んど何の苦にもならないものだということも、自分の生活経験によって味得した。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
「現実を回避せず、あくまでもそれに直面して人生の本然を味得すること。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
大意が理解できたなら、それから初めて真の理解に解き至り、そして味得・体得に努め、十二分に注意深く思惟すべきなのである。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
その頃から露西亜の深酷な苦鹹の文学を味得して、風采人品からいっても微塵も戯作者気のなかった二葉亭でさえも半面にはまたこの気分をかなり多量に持っていた。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
すべからく私どもは因縁に随順してすみやかに般若の智慧を磨く事によって、まさしくさとりの世界をハッキリ味得せねばなりません。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
もとより具象的な感覚のものである芸術の味得や評価をするに当って単にそれがつくられた時代の社会的環境の説明や当時の歴史がしからしめた認識の限界性だけを云々するだけでは終らないものであることは、既に正常な情感を具えた一般人に充分分っているところである。
— 宮本百合子 『文芸時評』 青空文庫
作例 · 標準
四季折々の食材を使った懐石料理を、一品ずつ丁寧に味得していく。
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この詩の持つ深い哀愁を味得するには、何度も読み返す必要があるだろう。
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静寂に包まれた寺院の庭園で、禅の精神を味得しようと座禅を組む。
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