となく
となく
接尾辞表現
標準
adds vagueness and indirectness to the word or phrase it is used with
文例 · 用例
それもなんとなくみんなが遠慮して、結局そこで小さい声で話すことになつてしまつた。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
が、Bが実際「金がツケメ」でない以上、いつかまた、なんとなく乍ら、Aの方では、「さう邪心がある程でもない」と思ふ。
— 中原中也 『心理的と個性的』 青空文庫
斯かる場合に稀薄にされた直観に気付くことなく、何とか直観濃厚の時節に於けるが如く活々としたいものだと思つて、新しい方法を講じようとして何かと議論すればする程、直観層は荒れるばかりである。
— 中原中也 『近頃芸術の不振を論ず』 青空文庫
文学といふ対象を持たない男が、なんとなく何事も陽気であらせたいと思つたので、そして偶々彼が文壇にてづるを持つてゐたので、『「文学を」陽気に』と云つたまでなのだ。
— 中原中也 『文学に関係のない文学者』 青空文庫
そして文学のことは遂に一言もすることなく、つまり絶えず『文学は滅びるものだ』といふことを繰返すのである。
— 中原中也 『非文学的文士』 青空文庫
無論僕は、愉快な男といふのでもないから、さうなるのでもあるけれど、なんとなくその夜学といふのは、妙に互ひにそはそはした気持でゐる所であり、其処での知合ひだといふことが僕達を打解けさせない大きい理由のやうに思はれるのであつた。
— 中原中也 『三等車の中(スケッチ)』 青空文庫
随分愛想のいいその男が、汽車に乗るや間もなく眠つてしまつたことは、なんとなくその夜学二年間の総計のやうな気がされて淋しいやうでないこともない。
— 中原中也 『三等車の中(スケッチ)』 青空文庫
汚れ易く、破れ易く、着くづれし易く、こんな服装を讃へなければならない我々日本男児は、なんとなく不幸であるやうに思へる。
— 中原中也 『三等車の中(スケッチ)』 青空文庫