栗饅頭
くりまんじゅう
名詞
標準
文例 · 用例
ガラス製の立派な箱が十五、六、その広い鋪に並べてあって、その中には、外国人がクリスマスに食べるようなパイや、その他種々な生菓子が並べてあると、一方の棚の中には、栗饅頭や、金つばや、鹿の子などという東京風の蒸し菓子が陳列してあった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
金つばと、栗饅頭とを小僧さんがお茶と一緒に持って来てくれた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
一個百二十円の栗饅頭を売っている大阪の闇市場だ。
— 織田作之助 『大阪の憂鬱』 青空文庫
Desperately……desperately……と口癖のやうに呟きながら、頻りに天井を眺めて居たが、急に立ち上つて、階子段を下つて行き、今度昇つて來た時には、栗饅頭を一つ手に持ち、一つ口にくはへて來た。
— 木下杢太郎 『少年の死』 青空文庫
帰りに岡野へ寄つて、与次郎は栗饅頭を沢山買つた。
— 夏目金之助 『三四郎』 青空文庫
彼は「栗饅頭だ」と答えた。
— 夏目漱石 『硝子戸の中』 青空文庫
栗饅頭は先刻彼が私の宅にいた時に出した菓子であった。
— 夏目漱石 『硝子戸の中』 青空文庫
「あの栗饅頭を取って来たのか」「そうかも知れない」 彼は私の驚いた様子を馬鹿にするような調子でこう云ったなり、その手帛の包をまた隠袋に収めてしまった。
— 夏目漱石 『硝子戸の中』 青空文庫