前後を忘れる
ぜんごをわすれる
表現動詞-一段
標準
to lose one's common sense (e.g. in excitement or intoxication)
文例 · 用例
勿論、何事にも真剣にならずにいられない性質だから、筆を操れば前後を忘れるほどに熱中した。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
僕はお民が何のために突然僕の家へ来たのかを問うより先に、松屋呉服店あたりで販売するとか聞いているシャルムーズの羽織一枚で殆前後を忘れるまでに狼狽した。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
のみならず被告人平生の酒量から見て、当時前後を忘れるような状態にあったとは信じられぬ、よって被告人は傷害致死罪の責任を負うべきものなることを主張しました。
— 浜尾四郎 『死者の権利』 青空文庫
前後を忘れるほどの衝動が起る機会を彼に与えない以上、Kはどうしてもちょっと踏み留まって自分の過去を振り返らなければならなかったのです。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
飲んで腹の中までにがくなったらそれまでの事、もし三平のように前後を忘れるほど愉快になれば空前の儲け者で、近所の猫へ教えてやってもいい。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
よく彼は前後を忘れることがあった。
— DER KLEIDERSCHRANK 『衣裳戸棚』 青空文庫
するとしまいには、また彼が前後を忘れるのである。
— DER KLEIDERSCHRANK 『衣裳戸棚』 青空文庫
戯れながら川原の中を進み行くと、やがてまた茫々として、前後を忘れる。
— 流転の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の美しさに前後を忘れるほど見とれてしまい、挨拶するのも忘れていた。
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宝くじに当たったと聞いた瞬間、彼は前後を忘れて狂喜乱舞した。
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激しい怒りに前後を忘れてしまい、大切な書類を破り捨ててしまった。
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