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死出

しで
名詞
1
標準
death (and entering the hereafter)
文例 · 用例
今頃は死出の山路で峠越しでもやっておらなければならなかったが、幸いなるかな、身に寸毫の傷だも負わずして、危うき一命を取り止めた。
井沢衣水 本州横断 痛快徒歩旅行 青空文庫
それは席の末座に列つて居つた一個の年老たる伊太利の婦人で、此女は日出雄少年の保姆にと、久しき以前に、遠き田舍から雇入れた女の相で、背の低い、白髮の、極く正直相な老女であるが、前の程より愁然と頭を埀れて、丁度死出の旅路に行く人を送るかの如く、頻りに涙を流して居る。
押川春浪 海島冐檢奇譚 海底軍艦 青空文庫
いつの間にかお辻が丹念に蓄へて置いた珊瑚の根掛けや珠珍の煙草入れ、大切に掛け惜んでゐた縞縮緬の丹前、娘達の別れがたみの人形、宗右衛門自身が江戸の或る大名家老から頂戴した羽二重の褥が紅白二枚、死出の旅路をひとりで辿るお辻の小さな足にも殊更に絹|足袋を作つて穿かせ、穿きかへまでも一足添へた。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
これを見ると氏郷に随って来た蒲生源左衛門、蒲生忠左衛門、蒲生四郎兵衛、町野左近将監、新参ではあるが名うての荒武者佐久間玄蕃が弟と聞えた佐久間久右衛門、同苗舎弟源六、綿利八右衛門など一人当千の勇士の面々、火の中にもあれ水の中にもあれ、死出|三途主従一緒と思詰めたる者共が堪り兼ねてツツと躍り出た。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
今は斯様よとそれにて御自害あり、近臣一同も死出の御供、城は火をかけて、灰今冷やかなる、其の残った臣下の我等一党、其儘に草に隠れ茂みに伏して、何で此世に生命生きようや。
幸田露伴 雪たたき 青空文庫
博士 (朗読す)――紅蓮の井戸堀、焦熱の、地獄のかま塗よしなやと、急がぬ道をいつのまに、越ゆる我身の死出の山、死出の田長の田がりよし、野辺より先を見渡せば、過ぎし冬至の冬枯の、木の間木の間にちらちらと、ぬき身の槍の恐しや、――公子 (姿見を覗きつつ、且つ聴きつつ)ああ、いくらか似ている。
泉鏡花 海神別荘 青空文庫
心易いものと心易いものが、お互いに死出の友を求めて組みし合い、抱き合うばかりにして突進した。
岩野泡鳴 戦話 青空文庫
「公(忠直)は湯漬飯を命じ近侍|真子平馬に膳を持たせ、立ながら数椀喫せられ、食終て公舒々と諸軍に向い、最早皆々満腹すれば討死しても餓鬼道へは堕ちず、死出の山を越して直ちに閻魔の庁に入るべし」と。
菊池寛 大阪夏之陣 青空文庫
作例 · 標準
祖母は安らかな死出を迎えた。
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彼の死出の覚悟は、周りの人々に深い感動を与えた。
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死出の旅路に、故人を偲んで花を手向けた。
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