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露の命

つゆのいのち
名詞
1
標準
life as evanescent as the dew
文例 · 用例
桂木は切尖を咽喉に、剣の峰からあはれなる顔を出して、うろ/\媼を求めたが、其の言に従はず、故らに死地に就いたを憎んだか、最う影も形も見えず、推量と多く違はず、家も床も疾に消えて、唯枯野の霧の黄昏に、露の命の男女也。
泉鏡花 二世の契 青空文庫
第八 消えわびん露の命を、何にかけてや繋ぐらんと思ひきや、四五日|經て瀧口が顏に憂の色漸く去りて、今までの如く物につけ事に觸れ、思ひ煩ふ樣も見えず、胸の嵐はしらねども、表面は槇の梢のさらとも鳴らさず、何者か失意の戀にかへて其心を慰むるものあればならん。
高山樗牛 瀧口入道 青空文庫
惟れば誰が保ちけん東父西母が命、誰が嘗めたりし不老不死の藥、電光の裏に假の生を寄せて、妄念の間に露の命を苦しむ、愚なりし我身なりけり。
高山樗牛 瀧口入道 青空文庫
胸に燃ゆる情の焔は、他を燒かざれば其身を焚かん、まゝならぬ戀路に世を喞ちて、秋ならぬ風に散りゆく露の命葉、或は墨染の衣に有漏の身を裹む、さては淵川に身を棄つる、何れか戀の炎に其躯を燒き蓋くし、殘る冷灰の哀れにあらざらんや。
高山樗牛 瀧口入道 青空文庫
私ももしも死ななんだらりや、四五年のうちにハかへるかも、露の命ハはかられず。
慶応三年一月二十日 姪春猪あて 手紙 青空文庫
○蝉声明日知らぬ、露の命を思へばや、夕闇かけて、蝉の鳴くらん。
木下尚江 鉄窓の歌 青空文庫
最後に、謡曲から、「露の命を惜しまずして、最期を清くたしなみ給へ」といふ文句が引いてあります。
――力としての文化 第四話 青年の矜りと嗜み 青空文庫
生々流転、無限なる人間の永遠の未来に対して、我々の一生などは露の命であるにすぎず、その我々が絶対不変の制度だの永遠の幸福を云々し未来に対して約束するなどチョコザイ千万なナンセンスにすぎない。
坂口安吾 堕落論〔続堕落論〕 青空文庫
作例 · 標準
人の命は露の命と儚く、いつ何があるかわからない。
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彼は病に倒れ、露の命のように短い生涯を閉じた。
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若くして亡くなった友人の死は、まさに露の命であった。
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