発隊
はつたい
名詞
標準
文例 · 用例
(三)洪水の悲惨 上野発水戸行の汽車は午前十時と聴いたので、さっそく朝飯を掻込み、雨を冒して停車場へ駆け着けてみると、一行連中まだ誰も見えず、読売新聞の小泉君、雄弁会の大沢君など、肝腎の出発隊より先に見送りに来ている。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
第一ベンガル先発隊に配属したることあり。
— コナン・ドイル 『空家の冒険』 青空文庫
その光は、さながらゴットシャルク(第一十字軍以前の先発隊を率いた独逸の修道僧)の見た、聖ヒエロニムスの幻のように思われる。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
先発隊は田上山を上りつつあったのであるが、そのうち誰云うとなく、盛政の陣中で、秀吉来れりと云って俄かに動揺し出した。
— 菊池寛 『賤ヶ岳合戦』 青空文庫
実をいふと、兎はその朝先発隊が、動物園で買ひ取つて来て、わざ/\谿間へ伏せておいたもので、これまでだつて市の費用で飼はれてゐた、言はば市役所の連中とは兄弟分の仲だつた。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
役人たちの話によると、この二艘は先発隊で、大将ペリーはまだ来ていない。
— 菊池寛 『船医の立場』 青空文庫
この曲馬団の先発隊の一行九名が、春陽丸に乗って日本に到着して、警視庁を鼻の先に見た帝国ホテルに陣取って、丸の内仲通り十四号の空地で興行したいという願書を××大使の念入りな保証付きで差出したのは先々月……去年の十二月の末であった。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
途方もない前から先発隊が来て長々と準備をしていたであろうにも拘わらず一週間の長い間大勢が高価いホテルに泊ってブラリブラリとしている。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫