余命いくばくもない
よめいいくばくもない
表現形容詞
標準
having a short time to live
文例 · 用例
もう余命いくばくもない時になって、子に捨てられましたことが恨めしゅうございます」 一所懸命に悲しみをおさえながら言うことはこれであった。
— 葵 『源氏物語』 青空文庫
然るに不起の病に罹って、最早余命いくばくもないのを知りつつも少しも紊れないで、余り余裕のない懐ろから百何十円を支払って大辞典を買うというは知識に渇する心持の尋常でなかった事が想像される。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
それは「私は死ぬ」というイタリー語で、持病で余命いくばくもないことを自覚していたのです。
— 三浦環 『お蝶夫人』 青空文庫
中江兆民は癌に罹つて余命いくばくもないといふとき、「一年有半」といふ随筆を書いた。
— 斎藤茂吉 『念珠集』 青空文庫
折角聞けると思ったことが、今や余命いくばくもないこの重傷者の唇から聞けないと分ると、彼は掌中の珠を奪われたように、残念に感じたのだった。
— 海野十三 『地球盗難』 青空文庫
少年時代から周期的に錯乱が起る男で、もう退院しても仕方がないといふところから一生病院にゐる決心をきめてゐるが、肺病で余命いくばくもないから一目会ひたいといふ手紙をよこした。
— 坂口安吾 『流浪の追憶』 青空文庫
少年時代から周期的に錯乱が起る男で、もう退院しても仕方がないというところから一生病院にいる決心をきめているが、肺病で余命いくばくもないから一目会いたいという手紙をよこした。
— 坂口安吾 『流浪の追憶』 青空文庫
余命いくばくもないこの老骨の残りの一滴の血潮にかけても。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
作例 · 標準
医師の厳しい表情から、祖父が余命いくばくもないことを悟った。
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彼は余命いくばくもないと知りながらも、最後まで笑顔を絶やさなかった。
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残された余命いくばくもない時間を、家族とゆっくり過ごしたいと願った。
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