捨て所
すてどころ
名詞
標準
文例 · 用例
」 由来、武家の辻番所には「生きた親爺の捨て所」と川柳に嘲られるような、半|耄碌の老人の詰めているのが多いのであるが、ここには「筋骨たくましき血気の若侍のみ詰めいたれば、世の人常に恐れをなしけり」と原文に書いてある。
— 岡本綺堂 『西瓜』 青空文庫
」 真紀子は無理に久慈の襟から薔薇をむしりとると、捨て所を索すようにあたりを見廻していてから寝台の枕の傍へぽいと投げた。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
町の木戸番に自身番を兼ねた二間に九尺の番屋、町役人の詰めてゐない時は、越前者の番太郎の吉六が、駄菓子を賣つたり草鞋を作つたり、町の掃除をしたり、所謂『生きた親爺の捨て所』らしく無事で、平凡な日を暮して居るのでした。
— お長屋碁會 『錢形平次捕物控』 青空文庫