鰻巻き
うまき
名詞
標準
omelette-wrapped eel
文例 · 用例
焦心霜ふりてすこしつめたき朝を、手に雲雀料理をささげつつ歩みゆく少女あり、そのとき並木にもたれ、白粉もてぬられたる女のほそき指と指との隙間をよくよく窺ひ、このうまき雲雀料理をば盗み喰べんと欲して、しきりにも焦心し、あるひとのごときはあまりに焦心し、まつたく合掌せるにおよべり。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
食らう時かたわらよりうまきやと問えばアクセントなき言葉にてうましと答うその声は地の底にて響くがごとし。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
されど路傍なる梅の老木のみはますます栄えて年々、花咲き、うまき実を結べば、道ゆく旅客らはちぎりて食い、その渇きし喉をうるおしけり。
— 国木田独歩 『詩想』 青空文庫
一坪の庭も無い家へ急に移つた時に一切の菊を失つて終つてから、今はもう自分は一株の甘菊をも有たぬが、秋更けて酒うまき時、今はたゞ料理菊でもない抛つたらかし咲かせの白き小菊の一二輪を咬んで一盞を呷ると、苦い、苦い、それでも清香歯牙に浸み腸胃に透つて、味外の味に淡い悦びを覚える。
— 幸田露伴 『菊 食物としての』 青空文庫
皆好物なるが上に配合|殊に善ければうまき事おびただし。
— 正岡子規 『明治卅三年十月十五日記事』 青空文庫
子芋の煮たてはうまきものなり。
— 正岡子規 『明治卅三年十月十五日記事』 青空文庫
余が君のために教へられて何となく悟りたるやうに思ふも畢竟君の教へやうのうまきに因る。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
やがてマチアがあしたの朝使うまきを取りに出て行ったあいだに、かの女はバルブレンがなぜパリへ行ったか話して聞かせた。
— SANS FAMILLE 『家なき子』 青空文庫
作例 · 標準
例句