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御通り

オトーリ異読 おとおり・おとーり
名詞
1
標準
otōri
文例 · 用例
中でも早吸の瀬戸などは神武天皇が東征の時に御通りになったというので、歴史で名高くその名も潮流の早い事を示していて大変に面白い名でありますが、今ではただ豊後海峡と呼ばれています。
寺田寅彦 瀬戸内海の潮と潮流 青空文庫
感嘆して曰く、神化の名將なり、天の照鑑もおそろし、早々御通りあれと。
大町桂月 石田堤 青空文庫
「昨晩あなたは、殺人事件のあった富倉町を御通りにはなりませんでしたか」 康雄は、ぐさと、短刀で胸をさされる思いをした。
小酒井不木 好色破邪顕正 青空文庫
「そうすると、ちょうど、富倉町を十二時頃御通りになった訳ですね。
小酒井不木 好色破邪顕正 青空文庫
あなたが御通りになったとき、ある家の中から女の悲鳴のような声は聞えませんでしたか」 康雄は何となく、気味が悪くなって来た。
小酒井不木 好色破邪顕正 青空文庫
刑事はさぐるように康雄の顔を見つめて居たが、「若しや、あなたが御通りになったとき、家の中から、一人の若い女が飛び出しては来ませんでしたか」「知りません。
小酒井不木 好色破邪顕正 青空文庫
まあ奥の方へ御通りなすって――」 と亭主に言われて、学士は四辺を見廻わした。
島崎藤村 岩石の間 青空文庫
奥様が花やかな御風俗で御通りになる時は、土壁の窓から眺め、障子の穴から覗き、目と目を見合せて冷な笑いかたを為るのです。
島崎藤村 旧主人 青空文庫
作例 · 標準
例句