鞣前
鞣前
名詞
標準
文例 · 用例
「わかるよ」 わきへよってそれ等の問答をききながら鞣前垂が紙巻き煙草をこさえていたが、真面目などっか心配そうな眉つきになって信吉にきいた。
— 宮本百合子 『ズラかった信吉』 青空文庫
――信吉は鞣前垂にきいた。
— 宮本百合子 『ズラかった信吉』 青空文庫
「党員だけがいい労働者にゃ限らねえ」 すると、わきの若い一人が、親指でその鞣前垂の広い胸をつっつきながら、「これは、一九一七年の英雄だよ。
— 宮本百合子 『ズラかった信吉』 青空文庫
この工場が『白』に占領されそうんなったとき、こいつは涙ポタポタこぼしながら樽のかげからつづけざまに『白』の〔十字伏字〕」 鞣前垂のゆったりした全身にはどっか際だって心持のいいとこがあった。
— 宮本百合子 『ズラかった信吉』 青空文庫
油じみた販売所の鉄扉は開いていて、鞣前垂の男の姿がチラついているが、まだ売り出してはいない。
— 宮本百合子 『広場』 青空文庫