後程
のちほど
名詞
標準
文例 · 用例
」「いいえ、実は……」 といささか取附くことが出来た……「先刻、御宅へ伺いましたのですが、御留守でございましたから、後程にまた参りましょうと存じまして、その間この辺にぶらついておりました。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
) と顔を上げて、(後程に――) もう先生は天幕へ入った――で、私にしみじみとした調子で云った時の面影が忘れられねえ!
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
お前さん後程に私と一所にお食べなされば可のに。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
(何でございますか、私は胸に支へましたやうで、些少も欲しくございませんから、又後程に頂きましやう、)と婦人自分は箸も取らずに二ツの膳を片つけてな。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
亭主、謹んで聴いて居たが、 「では又、後程」と引き退る。
— 山中貞雄 『武蔵旅日記』 青空文庫
お見えにならぬ方には、後程餅が余った時にまた差し上げますから。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
其處へ、門内の植込の木隱れに、小女がちよろ/\と走つて出て、默つて目まぜをして、塀について此方へ、と云つた仕方で、前に立つから、ござんなれと肩を搖つて、足を上下に雀躍して導かれる、と小さき潛門の中へ引込んで、利口さうな目をぱつちりと、蒋生を熟と見て、「あの、後程、内證で御新姐さんが。
— 泉鏡太郎 『麥搗』 青空文庫
」「気味が悪いね、じろりと様子を見ていずれ後程、は気障じゃないか。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫