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強心剤

きょうしんざい
名詞
1
標準
cardiotonic agent
文例 · 用例
驚いて看護婦が強心剤のアンプルを切って、消毒もせずに一代の胸に突き刺そうとしたが、肉が固くてはいらなかった。
織田作之助 競馬 青空文庫
決して助からぬ運命を持った患者の死に際に、カンフルを始めその他の強心剤を与えて、弱りつつある心臓を無理に興奮せしめ、患者の苦痛を徒らに長びかすということは果して当を得た処置ということが出来るであろうか。
小酒井不木 安死術 青空文庫
寝台の上を七転八倒して、悲鳴をあげつつもがく有様を見ては、心を鬼にしなければ、強心剤を与えることは出来ません。
小酒井不木 安死術 青空文庫
私は、機械のように立ち上り、中央のガラス製のテーブルの上に置かれた、強心剤即ちカンフルの罎と注射器とを取り上げました。
小酒井不木 安死術 青空文庫
「オホホホホ、だから、強心剤などつかってはいけないというのに……オホホホホ」(「新青年」大正十五年四月号)
小酒井不木 安死術 青空文庫
夫人は私の姿を見て喜ばしそうな顔をしましたが、唇が少しく紫色になって居りましたから、私はあわてて強心剤を注射しました。
小酒井不木 印象 青空文庫
このカンフルは申すまでもなく強心剤即ち心臓の働きを強くさせる薬剤ですから、つまり医学の究極は心臓を強くさせることだということが出来る訳です。
小酒井不木 人工心臓 青空文庫
そうしてアルコールと、ニコチンと、阿片と、消化剤と、強心剤と、催眠薬と、媚薬と、貞操消毒剤と、毒薬の使い方を教えて、そんなもののゴチャゴチャが生み出す不自然の倒錯美をホントウの人類文化と思い込ませた。
夢野久作 ドグラ・マグラ 青空文庫