来五
らいご
名詞
標準
文例 · 用例
承元元年正月以来五年振りのお詣りでございましたが、承元元年には将軍家は十六歳、その時には私はまだ御ところの御奉公にあがつてゐませんでしたので、このたびはそれこそ本当に、生れてはじめてのお供でございました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
「――どないしてはりましたの」「どないもしてないが……」「痩せはりましたな」「そういうあんたも少し」「痩せてスマートになりましたやろ」「あはは……」 それが十銭芸者の話を聴いた夜以来五年振りに会う二人の軽薄な挨拶だった。
— 織田作之助 『世相』 青空文庫
さらにAMDは、従来五ボルトで動作してきたマイクロコンピューターの電源電圧を三・三ボルトに落とす新しい提案を、コムデックスにぶつけてくる。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
そして近来五六年はその周囲の山々に一大賊が手下を連れて出没し、方々の町村へ下りては殺人強奪を行ひ警察も手の付け様の無い有様。
— 村山槐多 『殺人行者』 青空文庫
また巻末に添えられた六山寅の七古の狂詩に、「四海安政乙卯年」「袷衣四月毎日楽」「往来五日道中穏」等の句がある。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
氏鉄は又、「さらば城に近い細川鍋島の勢をして攻め、他は鬨を合しめよう」と云うと、勝成嘲笑って、「我十六歳にして三州|小豆坂に初陣して以来五十余戦、未だ鬨の声ばかりで鶏軍した覚えがない。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
その業力で以来五百生の内、常に五百金銭を与えて、彼女と非法を行うたと仏が説かれた。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
同様に、足利時代以来五百年に亘って生れかわり死にかわりした代々の能楽師が、現在の能を完成するために費した底知れぬ苦心研鑽の努力は、今や漸く酬いられむとしつつある。
— 夢野久作 『能とは何か』 青空文庫