仮漆
かしつ
名詞
標準
varnish
文例 · 用例
この上に仮漆を薄くかけ、またその上に感光液をかけて乾かせば種板は出来上がってしまう。
— 寺田寅彦 『天然色写真新法』 青空文庫
主に口授を筆記するのであったが、たまたま何かの教材の参考資料として、英国製で綺麗な彩色絵の上に仮漆を引いた掛図を持出し、その中のある図について説明をした。
— 寺田寅彦 『マーカス・ショーとレビュー式教育』 青空文庫
長火鉢には怠らず炭を加へ加へ、鉄瓶の湯気は雲を噴くこと頻なれど、更に背面を圧する寒は鉄板などや負はさるるかと、飲めども多く酔ひ成さざるに、直行は後を牽きて已まず、お峯も心祝の数を過して、その地顔の赭きをば仮漆布きたるやうに照り耀して陶然たり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
自然科学的教養はただ薄い仮漆にすぎなかったのである。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
床は樟の木の寄木に仮漆を掛けて、礼に叶わぬ靴の裏を、ともすれば危からしめんと、てらてらする。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
扨お人好し氏の鼻こそは仮漆と光り、肉出来の珊瑚樹かとも、射し入る陽光を厭ひます。
— OEVRES D'ARTHUR RIMBAUD 『ランボオ詩集』 青空文庫
まず材をよく磨きてのち、鉛丹に膠水、または尋常の荏油仮漆を和せたる、黄赤にしてたいまい色をなすところの元料を塗る。
— 林不忘 『元禄十三年』 青空文庫
第三に尋常のものと違って、擬いの西洋館らしく、一面に仮漆が塗っていた。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
作例 · 標準
「このバイオリン、仮漆の光沢が本当に見事だね。年月を経て深みが増しているよ」
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
「伝統的な工芸品だから、修理の際も合成樹脂じゃなくて仮漆を使ってほしいな」
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
塗りたての仮漆の香りが工房に満ちていて、いかにも職人の仕事場という感じがする。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
湿気が多いと仮漆がうまく乾かないから、今日の塗り作業はここまでにしておこう。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview