身一つ
みひとつ
名詞
標準
one's body alone
文例 · 用例
妹はかよわい身一つで病人の看護もせねばならず世話のやける姪をかかえて家内の用もせねばならず、見兼ねるような窮境を郷里に報じてやっても近親の者等は案外冷淡で、手紙ではいろいろ体の好い事を云って来ても誰一人上京して世話をするものはない。
— 寺田寅彦 『障子の落書』 青空文庫
「身一つに頭八つ尾八つあり」は熔岩流が山の谷や沢を求めて合流あるいは分流するさまを暗示する。
— 寺田寅彦 『神話と地球物理学』 青空文庫
阿難 ――わが身一つをさえ彼岸に運び兼ねて居る未熟の身の上です。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
分けてむこうは身一つで、雛妓一人抱えておらぬ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
殆ど身一つで子爵家の空氣を脱れたといふ有様で、「自然の心」をすら放ツたらかして出て了ツた。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
私はたいてい全部を失い、身一つでのがれ去り、あらたにまた別の土地で、少しずつ身のまわりの品を都合するというような有様であった。
— 太宰治 『十五年間』 青空文庫
十九の春に見合いをして、それからすぐに、私は、ほとんど身一つで、あなたのところへ参りました。
— 太宰治 『きりぎりす』 青空文庫
但馬さんとも相談して、私は、ほとんど身一つで、あなたのところへ参りました。
— 太宰治 『きりぎりす』 青空文庫
作例 · 標準
住んでいた家を火災で失ったが、家族全員が身一つで逃げ出せたことだけが唯一の救いだった。
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「俺は身一つでこの都会に乗り込んできたんだ。守るものなんて何もない、挑戦あるのみだ。」
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しがらみをすべて捨てて、身一つで新しい土地へ移住し、ゼロから人生をやり直す決意をした。
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