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簾中

れんじゅう
名詞
1
標準
文例 · 用例
と見ると、藤紫に白茶の帯して、白綾の衣紋を襲ねた、黒髪の艶かなるに、鼈甲の中指ばかり、ずぶりと通した気高き簾中
泉鏡花 伊勢之巻 青空文庫
」「否、その時は、しかも子供に菊を見せながら、艶に莞爾したその面影ばかりをなごりに、人ごみに押隔てられまして、さながら、むかし、菊見にいでたった、いずれか御簾中の行列、前後の腰元の中へ、椋鳥がまぐれたように、ふらふらと分れたんです。
泉鏡花 菊あわせ 青空文庫
其処で、御簾中が、奥へ御入りある資治卿を迎のため、南御殿の入口までお立出に成る。
泉鏡花 妖魔の辻占 青空文庫
此の局は、聞えた美女で、年紀が丁ど三十三、比野の御簾中と同年であつた。
泉鏡花 妖魔の辻占 青空文庫
背後に……たとへば白菊と称ふる御厨子の裡から、天女の抜出でたありさまなのは、貴に気高い御簾中である。
泉鏡花 妖魔の辻占 青空文庫
……其処で、卿と御簾中が、一所にお奥へと云ふ寸法であつた。
泉鏡花 妖魔の辻占 青空文庫
局が、其の時、はつと袖屏風して、間を遮ると斉しく、御簾中の姿は、すつと背後向に成つた――丈なす黒髪が、緋の裳に揺いだが、幽に、雪よりも白き御横顔の気高さが、振向かれたと思ふと、月影に虹の影の薄れ行く趣に、廊下を衝と引返さる。
泉鏡花 妖魔の辻占 青空文庫
宮は式の半ばで席をお立ちになって簾中へおはいりになった。
源氏物語 青空文庫