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まん
名詞
1
標準
文例 · 用例
春は幕のかげにゆらゆらとして遠く俥にゆすられながら行つてしまつた。
萩原朔太郎 青猫 青空文庫
野鼠どこに私らの幸福があるのだらう泥土の砂を掘れば掘るほど悲しみはいよいよふかく湧いてくるではないか春は幕のかげにゆらゆらとして遠く俥にゆすられながら行つてしまつた。
萩原朔太郎 蝶を夢む 青空文庫
宿坊の造りは一定していないが、往還から少し引ッ込んだ門構えに注連を張り、あるいは幕をめぐらせ、奥まった玄関に式台作りで、どうかすると、門前に古い年号を刻み入れた頂上三十三度石などが立っている。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
そのお弁当を二つも貰って食べ抹茶も一服よばれたのち、しばらくの休憩をとるため、座敷に張り廻らした紅白だんだらの幕を向うへ弾ね潜って出る。
岡本かの子 食魔 青空文庫
引きめぐらした幕の内、正面には泰松寺の老師、宗右衛門自身の左右には不具の娘が美装して二人並び、ずつと下つて上品な年増盛りの彼の後妻がつゝましく座つた。
岡本かの子 老主の一時期 青空文庫
綿緞子の赤い幕はもう色があせて居る。
平出修 夜烏 青空文庫
運命の魔女が織り成す夢幻劇の最後の幕の閉じる幕としてこの刺繍の壁掛けを垂下したつもりであるかもしれない。
寺田寅彦 音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」 青空文庫
蓮花とて婦燭を岩の彼方にさしつくれば、火の光朧気に透きて見ゆるまで薄くなりて下れる岩あり。
幸田露伴 知々夫紀行 青空文庫