薗八
そのはち
名詞
標準
文例 · 用例
鈴木春信の可憐幽婉なる恋愛的画題は単純にして余情ある『松の葉』の章句あるひは「薗八」の曲節を連想せしむるものならずや。
— 永井荷風 『江戸芸術論』 青空文庫
久しく薗八一中節の如き古曲をのみ喜び聴いていたわたしは、褊狭なる自家の旧趣味を棄てて後れ走せながら時代の新俚謡に耳を傾けようと思ったのである。
— 永井荷風 『十日の菊』 青空文庫
薗八節の鳥辺山に「ととさんやかかさんのあるはお前も同じこと」という詞がある。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
昼前薗八節師匠宮薗千春を築地二丁目電車通の寓居に訪ひ、今日より稽古をたのむ。
— 断膓亭日記巻之二大正七戊午年 『断腸亭日乗』 青空文庫
早朝清元けいこの帰途、三十間堀春日に立寄り、薗八節さらはむとて老妓延園を招ぎしが来らず。
— 断膓亭日記巻之二大正七戊午年 『断腸亭日乗』 青空文庫
今日新橋の教坊にて薗八節三味線を善くするもの延園、りき、ゆふの三老妓のみなりと云。
— 断膓亭日記巻之二大正七戊午年 『断腸亭日乗』 青空文庫
早朝築地に赴き薗八清元のけいこをなす。
— 断膓亭日記巻之二大正七戊午年 『断腸亭日乗』 青空文庫
午後十寸見歌舟に招がれ、日本橋加賀屋にて薗八を語る。
— 断膓亭日記巻之二大正七戊午年 『断腸亭日乗』 青空文庫