半音階
はんおんかい
名詞
標準
chromatic scale
文例 · 用例
ある時は複雑な沈鬱な混色ばかりが次から次へと排列されて一種の半音階的の旋律を表わしているのである。
— 寺田寅彦 『津田青楓君の画と南画の芸術的価値』 青空文庫
)一人第一歌手、合唱、半音階、力づよいなかなかユニックな合唱。
— 一九三〇年(昭和五年) 『日記』 青空文庫
百姓に扮した四五人の人物が、クラリネットと甘たるい絃楽器とで、トリスタンの音楽の半音階的曲折を戯演しているのだった。
— DIE HUNGERNDEN 『餓えた人々(習作)』 青空文庫
櫂からしたたる水は、ささやかな琶音や半音階を奏した。
— JEAN CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
「半音階的幻想曲と遁走曲ニ短調」もランドフスカのクラヴサンのと、ドルメッチのクラヴィコードのと、フィッシャーのピアノのと三通りあり、それぞれに美しくもあり興味もあるが、この曲の魅力的な美しきを味わうためには、ランドフスカのクラヴサンをもって第一とするだろう(ビクターJD八〇一―二)。
— 野村胡堂 『楽聖物語』 青空文庫
フィッシャー Edwin Fischer バッハ弾きとして有名なフィッシャーが、始めてHMVに、ヘンデルの『シャコンヌ』とバッハの『半音階的幻想曲』を入れた時、一部の人には相当に騒がれたが、一般的には一向問題にならなかった。
— 野村長一 『名曲決定盤』 青空文庫
(フィッシャーのレコードは全部ビクター)『ピアノ協奏曲=ニ短調』(バッハ)(JD四二一―三、名曲集五四六)『前奏曲とフーガ=変ホ長調』(バッハ曲、ブゾーニ編)(JD五一九―二〇)『半音階的幻想曲と遁走曲』(バッハ)(JD五〇―一) 以上三曲が、その順序で良いものだろう。
— 野村長一 『名曲決定盤』 青空文庫