様母
さまはは
名詞
標準
文例 · 用例
いつぞは正気に復りて夢のさめたる如く、父様母様といふ折の有りもやすと覚束なくも一日二日と待たれぬ、空蝉はからを見つつもなぐさめつ、あはれ門なる柳に秋風のおと聞えずもがな。
— 樋口一葉 『うつせみ』 青空文庫
「森影暗く月の光を遮った所へ来たと思うと少女は卒然僕に抱きつかんばかりに寄添って『貴様母の言葉を気にして小妹を見捨ては不可ませんよ』と囁き、その手を僕の肩にかけるが早いか僕の左の頬にべたり熱いものが触て一種、花にも優る香が鼻先を掠めました。
— 国木田独歩 『牛肉と馬鈴薯』 青空文庫
お蓮様母子をなぐさめようという、やさしい心があるのかもしれない。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
本年は、不思議なことで、小母様母子と私とです。
— 一九三八年(昭和十三年) 『獄中への手紙』 青空文庫
先奥様がお亡くなり遊ばした時、ばあやに負されて、母様母様ッてお泣き遊ばしたのは、昨日のようでございますがねエ」はらはらと落涙し「お輿入の時も、ばあやはねエあなた、あの立派なごようすを先奥様がごらん遊ばしたら、どんなにおうれしかったろうと思いましてねエ」と襦袢の袖引き出して目をぬぐう。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
父様母様許して下され。
— 清水紫琴 『したゆく水』 青空文庫
いつぞは正氣に復りて夢のさめたる如く、父樣母樣といふ折の有りもやすと覺束なくも一日二日と待たれぬ、空蝉はからを見つゝもなぐさめつ、あはれ門なる柳に秋風のおと聞こえずもがな。
— 樋口一葉 『うつせみ』 青空文庫
いつぞは正氣に復りて夢のさめたる如く、父樣母樣といふ折のありもやすると覺束なくも一日二日と待たれぬ、空蝉はからを見つゝもなぐさめつ、あはれ門なる柳に秋風のおと聞こえずもがな。
— 樋口一葉 『うつせみ』 青空文庫