来寺
らいてら
名詞
標準
文例 · 用例
八時の電車で豊川へ、そして鳳来寺へ。
— 昭和十四年 『旅日記』 青空文庫
一方にはまた、学事掛りとしても、村の万福寺の横手に仮校舎の普請の落成するまで、さしあたり寺内を仮教場にあて、従来寺小屋を開いていた松雲和尚を相手にして、できるだけ村の子供の世話もしなければならないからであった。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
京都には、由来寺々の各本山がありますので、浄土とか真宗とか、地方の末寺の坊さんが京の本山へ法会の節上って行く。
— 「木寄せ」その他のはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
一声の江に横たふや時鳥 立石寺(前書略)閑さや岩にしみ入る蝉の声 鳳来寺に参籠して木枯に岩吹とがる杉間かな 是等の動詞の用法は海彼岸の文学の字眼から学んだのではないであらうか?
— 芥川龍之介 『芭蕉雑記』 青空文庫
設楽郡の山地に入り初めの鳳来寺には、田楽の他に、地狂言と言ふものがあつて、其を猿楽と称へたらしい証拠があります。
— 折口信夫 『翁の発生』 青空文庫
鳳来寺の地狂言では、後に引いた幕の陰に、大勢の人が隠れてゐて、三番叟の詞をくり返して、囃したさうです。
— 折口信夫 『翁の発生』 青空文庫
根来寺の塔に住んでいたのも、殺生関白の太刀を盗んだのも、また遠い海の外では、呂宋の太守を襲ったのも、皆あの男だとか聞き及びました。
— 芥川龍之介 『報恩記』 青空文庫
滝や、紅葉のある前景は、此とて、何処にもあるといふより、大和絵の常の型に過ぎぬが、山の林泉の姿が、結局調和して、根来寺あたりの閑居の感じに、適して居る気がするのではなからうか。
— 折口信夫 『山越しの阿弥陀像の画因』 青空文庫