塩辛声
しおからごえ
名詞
標準
hoarse voice
文例 · 用例
と、その細い、幽な、空を通るかと思う雨の中に、図太い、底力のある、そして、さびのついた塩辛声を、腹の底から押出して、(ええ、ええ、ええ、伺います。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
「出すべ」 そのさざめきの間に、潮で※び切った老船頭の幅の広い塩辛声が高くこう響く。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
外国にいて文なしでは心細いもんですよ」 と例の塩辛声でややふきげんらしくいった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
「馬鹿野郎、吠えるな――調子つぱづれの塩辛声をそろへて俺様達の耳を掻き回すとは身の程知らぬガチヤ/\虫奴!
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
――あゝ、それは、私のあられもない自惚れで、私は弱くて貧乏でそして稀代の塩辛声であつたのか――そのやうなあきらめ心も湧かぬでもなかつたが、今や、彼女の憧れは、太十の上にかゝつてゐるかも知れない。
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
」 塩辛声の番頭を前にして、矢代は、ハンガリアのダニュウブ河の岸にあった温泉を思い出し、そこがここに一番似ていたと思った。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
友吉おやじの塩辛声は、少々上ずっていたが、よく透った。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
私は太平坊になつて残したかつぽれの名人初代梅坊主の阿呆陀羅経のレコード「ないものづくし」「日露戦争虫づくし」「出鱈目」「鳥づくし」の四種を愛蔵してゐるが、あの馴染深かつた故人の塩辛声が、大正年代の浅草風俗をまざまざ目先に蘇らせて来ていとなつかしい。
— 正岡容 『寄席風流』 青空文庫
作例 · 標準
風邪をひいて、ガラガラとした塩辛声になってしまった。
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長時間のカラオケで、彼の声は完全に塩辛声になった。
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早朝の電話で、相手の塩辛声に少し驚いた。
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