浮世風呂
うきよぶろ
名詞
標準
The Bathhouse of the Floating World (humorous book by Shikitei Sanba)
文例 · 用例
式亭三馬の『浮世風呂』第二編巻之上で、染色に関して、江戸の女と上方の女との間に次の問答がある。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
『浮世風呂』に「細くて、お綺麗で、意気で」という形容詞の一聯がある。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
一體塾では小説が嚴禁なので、うつかり教師に見着かると大目玉を喰ふのみならず、此以前も三馬の浮世風呂を一册沒收されて四週間置放しにされたため、貸本屋から嚴談に逢つて、大金を取られ、目を白くしたことがある。
— 泉鏡花 『怪談女の輪』 青空文庫
三馬の浮世風呂を讀むうちに、だしぬけに目白の方から、釣鐘が鳴つて來たやうに氣がついた。
— 泉鏡太郎 『春着』 青空文庫
後に思えば例の三馬の『浮世風呂』をそのままで、茶を飲みながら将棋をさしている人もあった。
— 岡本綺堂 『思い出草』 青空文庫
浮世風呂としての銭湯を愛しているのかも知れない。
— 織田作之助 『四月馬鹿』 青空文庫
――そのシャルル九世年代記を、わが文化の版、三馬の浮世風呂にかさねて袋棚にさしおいた。
— 泉鏡花 『甲乙』 青空文庫
変な奴でしてね、どう考えてもおかしな奴なんです」 三馬の浮世風呂を読んだ人は知っているであろう。
— 湯屋の二階 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
『浮世風呂』(うきよぶろ)は、式亭三馬が書いた滑稽本である。文化6年(1809年)から文化10年(1813年)にかけて刊行された。内容は4編9冊に分けられ、初編・四編が男湯、二編・三編が女湯となっている。角書をつけると『諢話浮世風呂』(おどけばなしうきよぶろ)となる。前編の口上に三笑亭可楽の落語を趣向にしたとあり、当時の庶民の生活を浴場を舞台に描き、落語の話術を取り入れた会話の軽妙さと様々な人々の仕草を詳細に描いた点が特徴である。
出典: 浮世風呂 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0