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智弁

ちべん
名詞
1
標準
文例 · 用例
天一坊の背後にいた常楽院が「いや、山内殿の智弁には、今更ながら、つくづく恐れ入った。
直木三十五 大岡越前の独立 青空文庫
学敵シャフェイをして「彼の学識は学んで及ぶべきにあらず」と嘆ぜしめ、マリクをして「彼が一度木の柱を金の柱なりと言ったとしたならば、彼は容易くその柱の黄金なることを論証する智弁を有している」と驚かしめたのを見ても、如何に彼が一世を風靡したかを知られるのである。
穂積陳重 法窓夜話 青空文庫
四十六 鎮西の聖光房弁長(また弁阿)は筑前の国加月庄の人であったが、十四の時天台を学びその後叡山に登り、一宗の奥義を極めたが、建久八年法然六十五、弁阿三十六の時吉水の禅室にまいり、法然の教えを聞いたが、その時心の中で思うよう、「法然上人の智弁深しと雖も、自分の解釈する処以上に出でる筈がない」と。
中里介山 法然行伝 青空文庫
蓋し進歩党は、智弁能力に富めるに於て、遠く政友会の上に出づるに拘らず、其の割合に党勢の振はざるは他なし、進歩党の主義政策は十年一日の如く些しの変化なければなり。
鳥谷部春汀 明治人物月旦(抄) 青空文庫
彼等の智弁能力なるものは、要するに選挙区民の歓心を得るの術なるのみ。
鳥谷部春汀 明治人物月旦(抄) 青空文庫
之れに反して、政友会は智弁能力の士に富まざるに拘らず、其の主義綱領は進歩党の其れの如くに固定せず、時としては進歩党と均しく消極的に陥ることあるも、指導其の宜しきを得ば、必らずしも消極的政策に同意せしめ難きに非ず。
鳥谷部春汀 明治人物月旦(抄) 青空文庫
こういう所で、思いのまま智弁をふるうことは、貞盛として、得意中の得意である。
吉川英治 平の将門 青空文庫
願わくば、大忠を選んで、城兵の命もたすけ、主家北畠御一族の将来もよろしきように、お考えをめぐらされんことを、使者藤吉郎からも、かくの通り、おねがいするわけでござる」 彼のことばは、智弁に聞えなかった。
第三分冊 新書太閤記 青空文庫