散ずる
さんずる
動詞-ずる変
標準
to scatter
文例 · 用例
鬱情を散ずるに急なる、情調を湛うるの余裕がなくて出来た歌である。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
五郎蔵、相手が悪いと見て「逃げろ」とばかり一同散ずる。
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
夜に入つて人は段々に散ずる。
— 長塚節 『記憶のまゝ』 青空文庫
我の貧我独り忍ぶを得ん、しかれども我に衣食する我の母我の妻も我が貧なるが故に貧を感ぜり、我は我と境遇を同うせる古人の伝を読み以て我が貧を慰め得るとも、彼らは如何にしてこの鬱を散ずるを得んや、貧より来る苦痛の中に我父母妻子の貧困を見るこれ悲歎の第二とす。
— 内村鑑三 『基督信徒のなぐさめ』 青空文庫
根岸党を外にしては鴎外の『しがらみ草紙』派があったが、この『しがらみ草紙』派は実は鴎外一人であって、その他は興味あれば集まり興味去れば散ずる去就常ならざる遊離分子であった。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
ところが、ふと、亜鉛屋根に微かな砂を散ずるやうな音が始まる。
— 原民喜 『かげろふ断章』 青空文庫
そろ/\山も寒く、湯の客も散ずる季節を迎へると、九月十五日といふ日の晩を期して、仲間のもの一同が互に慰勞の酒を酌みかはす。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
竹田の社友に聞いた所の如きも、わたくしの此疑を散ずるには足らぬのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
強風が桜の花びらを一面に散じた。
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敵の攻撃を受けて、部隊は四方八方に散じた。
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彼女の歌声は、会場中に心地よく散じた。
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標準
to spend on
作例 · 標準
彼は財産の多くを慈善事業に散じた。
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趣味に大金を散じて後悔はしていない。
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彼女は旅行のために貯金を散じた。
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標準
to chase away (e.g. one's worries)
作例 · 標準
友人と語り合うことで、心の憂いを散じた。
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旅に出て、日常の悩み事を散じようと思う。
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好きな音楽を聴くことで、嫌な気分を散ずる。
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