残り多い
のこりおうい
形容詞
標準
文例 · 用例
失礼は御免、早々にお帰りあれ」「それは残り多いこと」と、玉藻は相手の無礼を咎めもせずにあでやかに笑った。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
孰れも勇気|凛々、今日を限りにこの痛快無比の旅行と別るるのが残多いようにも思われ、またこの行を了ったという得意の念もあった。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
無暗に心細さが身にしむのであつたが、それかと云つて、何が懐しいのか、何が残多いか、具体的に彼の心を引留めると云ふやうなものもなかつた。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
又お二人にしても余り不覚な、それしきの事に狼狽される方ではなかつたに、これまでの御寿命であつたか、残多い事を致しました」 直道は塞ぎし眼を怠げに開きて、「何もかも皆焼けましたらうな」「唯|一品、金庫が助りました外には、すつかり焼いて了ひました」「金庫が残りました?
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫