其とはなしに
それとはなしに
副詞
標準
indirectly
文例 · 用例
意地惡い事ではあるが、私はこの人が下らない努力に何時まで飽きずにゐられるかに興味を有つて、それとはなしに毎日待つてゐた。
— 石川啄木 『歌のいろ/\』 青空文庫
しかし、あんなにおれになついて、一日中番をしていたくらいだから、夜になったらまたかえって来るかも知れないと思いながら、それとはなしにまっていましたが、夜おそくなっても、犬はそれなりとうとうかえって来ませんでした。
— 鈴木三重吉 『やどなし犬』 青空文庫
砂のこまかな波打際に坐つて、永い間、京都のこと、其處の古い寺々のこと、歌のこと、地震のこと、それとはなしにまた彼の一身のことなどを話してゐるうちに、いつか上げ潮に變つたと見えて小波の飛沫が我等の爪先を濡らす樣になつた。
— 青年僧と叡山の老爺 『樹木とその葉』 青空文庫
……手拭を口に銜えた時、それとはなしに、面を人に打蔽う風情が見えつつ、眉を優しく、斜だちの横顔、瞳の濡々と黒目がちなのが、ちらりと樹島に移ったようである。
— 泉鏡花 『夫人利生記』 青空文庫
それとはなしに數次彼の主人に告げられた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
或時私はそれとはなしに其土地に居たことがあるかないか聞いて見た。
— 長塚節 『隣室の客』 青空文庫
私はそれとはなしにそこらで懐胎した女の思ひ切つた身の処分法を聞いた。
— 長塚節 『隣室の客』 青空文庫
砂のこまかな波打際に坐って、永い間、京都のこと、其処の古い寺々のこと、歌のこと、地震のこと、それとはなしにまた彼の一身のことなどを話しているうちに、いつか上げ潮に変ったと見えて小波の飛沫が我等の爪先を濡らす様になった。
— 若山牧水 『青年僧と叡山の老爺』 青空文庫
作例 · 標準
彼はそれとはなしに、私に注意を促した。
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彼女はそれとはなしに、話題を変えようとした。
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その場の雰囲気にそれとはなしに影響された。
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