摩滅
まめつ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
defacement
文例 · 用例
深さ一メートルの四角なコンクリートの柱の頂上のまん中に径一寸ぐらいの金属の鋲を埋め込んで、そのだいじな頭が摩滅したりつぶれたりしないように保護するために金属の円筒でその周囲を囲んである。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫
ある文字が他より摩滅していたり、片側だけ摩滅したり。
— A CASE OF IDENTITY 『同一事件』 青空文庫
」「手前どもは職場がこの器械ひとつですべての通信をやっておりますので、きっとそれで少し摩滅しているのかと。
— A CASE OF IDENTITY 『同一事件』 青空文庫
いずれもeが摩滅しrの尻尾が欠けているだけでなく、拡大鏡をお使いになればおわかりになりますが、先ほど触れました他の一四の特徴も同様にあるのです。
— A CASE OF IDENTITY 『同一事件』 青空文庫
青年のとき描いた理想が、いわゆる世の中の実際に擦れて摩滅したこともあまたある。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
さうして私は、何度も何度もすつかり文字の摩滅した墓石の前にそれに何かの意味が見出せでもしはしないかといふやうに、いつまでもぢつと佇みながら、さうやつてゐる努力のうちに自分の生命を僅かに感じてゐた。
— 堀辰雄 『生者と死者』 青空文庫
それからゴムの踵の摩滅具合から云ってこれは血気盛んな青年のものだと思うよ」「検事さん、待って下さい」と捜査課長は慌て気味に云った。
— 海野十三 『赤外線男』 青空文庫
それが熱のために摩滅したと見え、文字として残っていたのだ。
— 海野十三 『三十年後の世界』 青空文庫